認知症対策について

老後の最大の不安「認知症」

最期まで自分らしくありたいという望み、この願いをはばみ、深刻な問題になっているのが「認知症」です。いまや老後の最大の不安となり、超高齢社会の日本にとって最重要課題の一つとなっています。ここでは、認知症の対策を、親の認知症対策と、自分の認知症予防について考えたいと思います。老親を抱える認知症サポーターが、このページを書いています。もはや他人事ではありません。

認知症は、歳をとると、誰にでも、起こりうる、脳の病です。認知症の人は、自身の記憶障害や認知障害から、極度の不安に陥り 、その結果、まわりの人との関係が損なわれる事があります。また、認知症患者を看病している家族も、疲れ切ってしまって、共倒れになってしまう事例もありました。

老後の最大の不安「認知症」

しかし、認知症患者の周りの方の、理解と気遣いがあれば、認知症発生後も、穏やかに暮らしていく事はできます。大きな考え方は、超高齢化社会を迎える自分たち、また、社会全体が認知症についての正しい知識を持つ事。そして、認知症本人や、認知症の患者を抱える家族を、支える手だてを知っていれば、みんなで守る事が可能です。近年、認知症サボーターキャラバンが組織され、全国的に展開されています。認知症サポーターは、誰でもなる事はできます。まずは、認知症の正しい知識を知る事から始まります。

認知症を理解する

脳は、人間の活動をコント□―ルしている司令塔です。認知症とは、いろいろな原因で脳の細胞が死んでしまい、脳の働きに不都合が生じ、さまざまな障害が起こっている状態を言います。この支障が、およそ半年以上続いている状態を言います。脳は、記憶、感覚、思考、感情、体全体の調節、といった、生きていくために必要な働きを全て、コントロールしています。 これらの身体活動を司る機能が、大脳にあります。その脳が変性疾患といって、脳の細胞がゆっくりと死んでいく。怖い話です。つまり、脳が委縮する病気です。

老後の不安「認知症」

代表的なアルツハイマー病・パーキンソン症状のレビー小体型認知症などが、それにあたります。また、脳血管性認知症というのは、脳梗塞・脳出血・脳動脈硬化が原因です。意欲低下や複雑な仕事ができなくなります。また、感染症や、アルコール依存症で認知症になる場合もあります。

認知症の症状(老親を持つ認知症サポーターの経験)

老親を持つ認知症サポーターの経験をまじえて、認知症の目に見える症状を、説明したいと思います。サポーター養成講座の内容と実経験からを合わせて書いています。
まず、記憶障害。もともと脳は、たくさんの情報のうち、必要なものや関心があるものは一時的に蓄え、大事な情報は忘れないように、長期間保存するようにできています。認知症の表れとして、その機能が落ちます。老親と日常を一緒にしていると、日常茶飯事にあります。

認知症の現れ

30年もの前の事は、鮮明に覚えていても、昨日の事はまったく、覚えていない。直前の事も覚えていない。60代の子供世代でも、よくある事です。でも、厄介なのは、自分は90だから、間違って当たり前、覚えようともしない。この開き直り。こんな親、いませんか?でもこれは認知症ではありません。親の面子、エゴです。次に、見当識障害。

これは、記憶障害と並んで早くから現れます。時間や季節感の感覚が薄れる事から現れます。親が季節外れの服装をした事はありませんか?筆者は、老親の、朝夕の勘違い、季節の勘違い、何度も経験があります。でも、これは軽度です。

本来の認知症は、もっと怖い。出かけたけど、家まで帰ってこれない。体の一部がマヒしている。それと、一番、怖いのは、引っ込み事案になって、自信を失う事です。そうなると、すべてが億劫になり、周りの整理もできなくなります。筆者の老親も一部あります。片付ける意欲が見受けられない。

次に、もの盗られ妄想。老親はまだ、出てませんが、介護をしている同世代の友人から、よく聞きます。・・・前日に人に預けたのに、通帳を取られた。

最も大変なのが、徘徊です。筆者の親は、まだありません。しかし、同世代の友人の父親が、徘徊をするのです。もともと、足は達者な人だから、行動範囲が予想のほか広い。警察のお世話になる事、数回。こうなると家族が大変です。

認知症の診断・治療・予防

ここでのタイトル「認知症の診断、治療、予防」、この順番には、意味があります。親の認知症を経験したら、自分の認知症の発症を、予防しましょうという意味です。このサイトに訪れたあなたは、60、70代ではありませんか?。自分が認知症にならなくても、知力、体力に不安を持ち始めている年齢ではないですか?。

超高齢化社会になった現代、老親を見ている子が、認知症が発症する年代でもあります。でも、親がいる以上、認知症になってる暇はありません。その意識が認知症予防の対策かもしれません。でも、仮に親が認知症になったなら、せめて自分はならないように努めましょう。

親が認知症になってしまった。きっと、あなたは苦労します。医療が発達しても、今のところ、最適な治療は見当たりません。認知症の処方は、進行を遅らせる事しかありません。でも、その前、診断の手前の日常生活の中で、親が認知症の兆候を、見極める事。これが最も大事です。

こんな事はなかったですか?。いつもなら、ちゃんと帰ってくるのに、今日はやけに遅い。親が帰ってくると、「今日は遅かったね。何かあった?」。でも老親は、道に迷ったとか、判らなくなったとか・・・。絶対に言わないです。自分が道に迷った事、たとえ実の娘にも言わないです。これが親なんです。親は、子に対して絶対的な権威を持とうとします。これは、仕方のない事です。

物忘れ外来

親の認知症対策、これは、まず、疑う事です。何かを隠そうとしたら、判りますよね。身内だから当然です。でも、親が、自分の恥を隠したい気持ちも理解する事が大事です。
次に、大事な事は自分の認知症予防を考える事。このサイトに訪れたあなた、自分は認知症になるなんて思いません。でも、親の認知症を疑うようになったら、自分に重ねて考えましょう。

認知症の診断・治療について

早期発見、早期受診 診断、早期治療が大事なわけを説明します。まず、皆さんの誤解。認知症はどうせ治らないから、病院に行っても仕方がない。これは大きな間違いです。初期は専門機関の受診が必須といわれています。近年、総合病院では、「物忘れ外来」という特別の外来診療科もできています。

老親の異常を感じたら、一度受診してみればいかがですか?。脳神経科でもいいそうですが、連れて行かれる事に、不満を持つ老親もいるようです。でも、「もの忘れ外来」なら、老親も快く出向くと思います。

受診の内容は、CT、MRI、脳血流検査などの画像検査、記憶、知能などに関する検査です。それと、認知症を引き起こす身体の病気ではないことを確認する検査を行います。
早期の受診によって、生活上の障害を減らすことができ、その後のトラブルも減らすことが可能になります。また障害の軽いうちに、障害が重くなった時の後見人を決めておく事ができます。

CT、MRI、脳血流検査などの画像検査、記憶、知能などに関する検査

認知症の予防についての考え方

親の認知症発症の結果、家族に大きな負担が生じます。そんな事を経験したあなたは、せめて自分は子供に負担をかけないように、予防を考えましょう。認知症の予防とは認知症発症のリスクを少なくすることしかありません。

アルツハイマー病の予防に関しては、運動・食事をはじめとする生活習慣病対策と言われています。このような対策が、発症を遅らせる効果が認められています。脳血管性認知症の予防には、高血圧症、脂質異常症、肥満などの対策が有効です。また、老化による脳の病気の加速因子を防ぐ事。これは、脳や体を使わないと認知症の進行を加速させます。

脳の活性化のテーマの中で、よく言われる4つがあります。快い刺激と笑う事。コミュニケーションを持つ事。役割、日課を持つ事、ほめる、ほめられる事。現役の世代には日常的にしている事なのですが、加齢によってできなくなる。認知症の予防のためには、どう刺激のある日常を送る事が重要です。それも強制ではなく、自発的にする事がもっとも大事です。

認知症対策

認知症サポータのできる事

認知症サポーターとは「何か」特別な事をする人ではありません。認知症はだれでもなる可能性のある病気です。いつ自分や家族が、あるいは友人や知り合いが認知症になるかわかりません。他人事として無関心でいるのではなく、「自分の問題である」という認識を持つことが大切です。

サポーターとは認知症やその家族の「応援者」です。認知症サポ ーターの講習を受けるとオレンジ色のリングが渡されます。「認知症の人を応援します」の目印です。また、認知症の人とその家族を支援する「家族の会」が全国各地にあります。詳細は、地域包括支援センターにお問い合わせてもらったらいいと思います。